部屋を暗くする必要性について

部屋を暗くする必要性としてその方がより映像に集中しやすいからというのがひとつの大きな理由のひとつです。しかしながらプロジェクターによる投射を考えると部屋を暗くしなければならない大事な理由がそれ以外に2つあります。

黒の再現性

プロジェクターは絶対的な明るさが不足している。

プロジェクターによる映像というのは間接照明みたいなものです。つまりスクリーンに正面から光をあてて、それの反射光を映像として見ます。自らが発光するタイプのテレビなどとは違い、明るいところで見る場合には明るささが圧倒的に不足しています。

もともとプロジェクターというのは暗いところで使う為に作られたものですから、明るいところで見ようというのがそもそも間違いなのです。

プロジェクターは「黒色」を投射する事ができない。

美しい映像の1つの条件として 黒は夜の闇のように真っ黒で白はまぶしいくらいに明るいというのがあります。つまり黒は黒く、白は白く再現しなければならないということです。

ところが数百万円の高級なプロジェクターを使用しても明るい部屋では黒色を映し出すことは出来ません。不可能です。なぜかというと黒い光というものはこの世に存在しないからなんです。この世に存在しない黒い光を投射することなんて出来ませんね。

つまり明るい部屋でスクリーンを見ると白く見えますがこの部屋の環境 (明るさ)では上記の理由からその白色より黒い色を再現する事は不可能です。プロジェクターの光が当たっていない状態で白く見えるスクリーンに映像を投射しても「うすぼけた画像」としか見えません。

実例はこちら (shojiさんのHPから引用)

じゃどうやって黒色を出すのでしょうか。簡単です。それは単純に部屋を暗くすることです。お昼なら遮光する必要がありますが夜なら電灯を消すだけでいいです。

プロジェクターというのはスクリーンの上に明るさとか色を乗せていく機器なのです。黒色が出せるかどうかは部屋の明るさで決まるのです。プロジェクターにお金をかけるより部屋の遮光に気を使った方が美しい映像を得る為にはよほど効果的ともいえます。

よく電話で明るい部屋でもきれいに見たいんですけど、とか多少部屋に明るさがあっても映像が見えますか?というお問い合わせがあります。
私は上記のような理由から「部屋を暗くすればするほど鮮やかな映像が見れますよ」とお答えしています。

また最近は以下の例も挙げて分かりやすく説明しています。これが一番説得力のある説明みたいです。「プロジェクターの映像というのは夜空にあがる花火と同じです。明るい部屋できれいに見たいというのは お昼の青空にあがる花火をきれいに見たいというのと同じ事です。
同じ花火でもお昼の空に上がるのと夕方の空に上がるのと夜の空に上がるのとではどれだけ違うか想像できますよね。。」

花火の比較

花火は出来るだけ夜に見ましょう(笑)

category 基礎知識 | 2010.03.30